ホワイトニング効果をフッ素が阻害する?フッ素が与える影響とは?
更新日:2023年03月02日/ 公開日:2023年03月02日
これからホワイトニングをして白く清潔感あふれる歯を手に入れたいと考えている方のなかには、「ホワイトニング前にフッ素入り歯磨き粉を使うと効果に影響を及ぼす」という噂を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
この記事では本当にホワイトニング前にフッ素を使用すると、ホワイトニングの効果を阻害してしまうのかという点やフッ素を使うタイミングなどについて解説していきます。
フッ素とは?歯に使われるフッ素の種類や効果について
フッ素とは原子番号9の自然界にある元素の1つで、お茶や魚介類といった食品のほか歯磨き粉などにも使われている元素です。
歯にフッ素を使用することで歯質を強化するだけでなく、虫歯や知覚過敏などを予防する効果が期待できるといわれています。
歯に使用するフッ素の種類は大きく分けて4つ
フッ素には酸性のものと中性のものがあるのですが、ホワイトニング前後に使用できるのは中性のみで酸性のフッ素はホワイトニング前に使用しないことが推奨されています。
歯に使用されるフッ素の種類としては大きく分けて以下の4つがあり、いずれもホワイトニング前には使用できないものがほとんどです。
フッ素の種類 | 特徴 |
---|---|
モノフルオロリン酸ナトリウム (MFP) |
主に歯磨き粉に配合されているフッ素で、酸性のためホワイトニング前には使用しないほうがよいです。 |
フッ化第二スズ (SnF2) |
高い虫歯予防効果が期待できることから虫歯予防用の歯磨き粉に多用されているフッ素です。 スズが歯に着色するケースがあるため、ホワイトニング時の使用は推奨されていません。 |
フッ素リン酸 (APF) |
フッ化ナトリウムをリン酸で酸性にした種類で、歯科ではうがいや歯に塗布して使用されます。 こちらもホワイトニング前には使用できません。 |
フッ化ジアミン銀 (サホライド) |
虫歯予防や虫歯の進行を抑えるために小児に対して使用されるフッ素です。 塗布した箇所が真っ黒に変色する特徴を持っています。 |
上記はホワイトニング前やホワイトニング中に使用できませんが、中性のフッ化ナトリウムであればホワイトニング前に使用することができます。
フッ素が持つ主な効果とは?
本来歯に良い効果を期待できるフッ素ですが、フッ素はホワイトニングを検討している場合においては注意が必要です。
フッ素が歯にもたらしてくれる効果としては、主に以下のようなものが挙げられます。
・再石灰化
・歯質強化
・細菌による酸の生成を抑制
フッ素は食事などによって歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促してくれるだけでなく、エナメル質にあるアパタイトと結びつくことで酸に溶けにくい歯質へと強化することが可能です。
さらに歯垢の中にある細菌が酸を生成するのを抑制してくれるため、虫歯予防にも効果が期待できるといわれています。
フッ素を使うとホワイトニング効果を阻害するといわれる理由
ホワイトニング前にフッ素を使用するとホワイトニング効果が阻害されるといわれる理由としては、主に以下のようなものが挙げられます。
①フッ素はカルシウムと結合しやすい
②酸性のフッ素は効果を弱めてしまう
③イオン化したフッ素も効果に影響を及ぼす
ここからは上記で挙げた3つの理由について、詳しく見ていきましょう。
阻害する理由①フッ素はカルシウムと結合しやすい
歯の成分であるカルシウム(アパタイト)とフッ素は親和性が高く結合しやすい性質を持っており、フッ素と歯のカルシウムが結びつくとホワイトニング効果を阻害しかねません。
歯の表面でフッ素とカルシウムが結合して「フッ化アパタイト」ができると、酸への抵抗力が生まれ虫歯予防につながりますが、一方でホワイトニング薬剤に対する抵抗力も高まるためホワイトニング効果を阻害してしまうというわけです。
阻害する理由②酸性のフッ素は効果を弱めてしまう
ホワイトニング効果はpHの影響を受けやすく、一般的にアルカリ性のほうが高いホワイトニング効果を期待することができますが、反対に酸性だとホワイトニング効果が半減するといわれています。
そのためホワイトニングを行なう前に酸性のフッ素を使用してしまうと、ホワイトニング効果を阻害することにつながりかねません。
阻害する理由③イオン化したフッ素も効果に影響を及ぼす
歯医者さんで使用する「過酸化尿素」や「過酸化水素」を用いたホワイトニング薬剤は、歯の内部で分解してフリーラジカルという成分を発生させます。
そしてそのフリーラジカルによって歯の着色の原因である色素分子が分断されることで歯が白く明るくなるのですが、イオン化したフッ素を使用するとフリーラジカルと結合してしまいホワイトニング効果を阻害します。
ホワイトニングをするなら!フッ素を使うタイミングに注意しよう
フッ素そのものには歯質強化や虫歯・知覚過敏予防などの良い効果が期待できるのですが、ホワイトニングを検討している場合はフッ素を使うタイミングに気をつけなければなりません。
ここからはホワイトニングを検討されている方に向けて、フッ素を使う適切なタイミングについて解説していきます。
ホワイトニング前はフッ素入り歯磨き粉を使用しない
市販の歯磨き粉によっては歯の表面をコーティングする作用を持ったフッ素配合の製品があり、ホワイトニング前にフッ素入り歯磨き粉を使用してしまうとホワイトニング効果を阻害しかねません。
みなさんのなかにはホワイトニングを受ける前に歯磨きをして清潔な状態にしておきたいと考える方もいると思いますが、ホワイトニング前はフッ素入り歯磨き粉を使わないようにしましょう。
普段からフッ素入り歯磨き粉を使用している場合は、ホワイトニングを行なう1週間程度前から使用しないようにすればホワイトニング効果を期待できます。
歯磨き粉も上手に選んでホワイトニングの効果を高めましょう。
ホワイトニング後にフッ素を使うのは良い効果が期待できる
上記のようにホワイトニング前にフッ素入り歯磨き粉を使うとホワイトニング効果を阻害してしまいますが、ホワイトニング後であれば使っても問題ありません。
ホワイトニングを行なった直後の歯は吸収率が高まっているため、ホワイトニング後のタイミングでフッ素を使用すれば効果的に歯質強化や虫歯予防を行なうことができます。
健康で綺麗な歯を手に入れたいならホワイトニングカフェ
健康で白く美しい歯を手に入れたいなら、セルフホワイトニング専門サロン「ホワイトニングカフェ」の利用がおすすめです。
フッ素にはコーティング作用があるため、過酸化水素を用いたホワイトニング薬剤を使用する場合は歯に浸透しづらく、ホワイトニング前にフッ素の使用を推奨しない歯医者さんもいます。
しかしホワイトニングカフェのホワイトニングは、歯の表面に付着した着色汚れを落とすため、普段からフッ素の歯磨き粉を使用している場合でもホワイトニング効果が阻害されません。
またホワイトニングカフェでは虫歯や歯肉炎・歯周病予防、ホワイトニング効果が期待できるオリジナルのホームケア商品「WHITENING CAFE home」もご用意しているため、ホワイトニングと併せてご利用いただくことをおすすめしています。
ホワイトニング効果をフッ素が阻害する理由|まとめ
フッ素には歯の再石灰化を促して歯質を強化し、さらに細菌による酸の生成を抑制する働きがあるため虫歯や知覚過敏の予防に効果的です。
またコーティング作用もあるため酸に対する抵抗力が上がりますが、一方でホワイトニング薬剤への抵抗力も高くなりホワイトニング効果を阻害してしまいかねません。
特に酸性のフッ素やイオン化したフッ素はホワイトニング効果に影響を及ぼすため、ホワイトニング前には使用しないようにしましょう。
ホワイトニングカフェのホワイトニングは、歯の表面に付着した着色汚れを落とす方法を採用しているため、ホワイトニング前にフッ素入り歯磨き粉を使用しても影響を受けません。
さらにホワイトニングカフェでは歯を健康に保つ効果が期待できるホームケア商品も取り扱っているため、歯を白くしたい方はもちろん健康な歯を維持したい方もお気軽にご来店ください♪

歯科衛生士として一般歯科に勤務したのち、
ワーキングホリデーでカナダの歯科クリニックで歯科助手も経験。
2020年7月〜ホワイトニングカフェ札幌駅前店に勤務。