歯槽膿漏(歯周病)の治し方とは?自宅でできるケアや原因を解説
更新日:2023年11月08日/ 公開日:2023年08月30日
歯磨きを怠ってしまうと歯肉炎や歯周炎といった歯周病リスクを高めるため、日頃からしっかりとケアすることが大切です。
また歯周病を放置していると症状が深刻化した状態である「歯槽膿漏」になる発展する可能性も否定できません。
そこでこの記事では歯槽膿漏(歯周病)の原因や治し方、自宅でできるケアなどについて解説していきます。
歯槽膿漏(歯周病)とは?
歯槽膿漏とは歯周病のなかで最も症状が進んだ状態のことを指し、歯茎の腫れや出血・膿が出るといった症状のほか口臭がひどくなるケースも珍しくありません。
上記以外にも炎症が広がると歯槽骨という歯茎の内側の歯を支える骨が溶けて破壊され、最終的に歯が抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病は歯肉炎・歯周炎の総称で進行段階によって分類されており、「歯肉炎→歯周炎→中等度歯周炎→重度歯周炎(歯槽膿漏)」の順で進行します。
歯周病の段階ごとの症状や特徴について、以下の表でまとめました。
歯周病の段階 | 症状・特徴 | 歯周ポケットの深さ |
---|---|---|
歯肉炎 | ・歯肉が炎症を起こして赤く腫れる ・歯磨きの際に出血しやすくなる ・歯肉溝が深くなる |
1〜3mm |
歯周炎 | ・歯槽骨が溶け始める(30%未満) ・歯槽骨や歯根膜の破壊が始まる ・歯肉の炎症が広がる |
4mm未満 |
中等度歯周炎 | ・歯槽骨の破壊が進む(30〜50%) ・歯槽骨の破壊が進み歯がグラグラする ・血や膿が出る |
4〜6mm |
重度歯周炎 (歯槽膿漏) |
・歯槽骨のほとんどが破壊(51%以上) ・歯の根元がむき出しになる ・やがて歯が抜け落ちる |
6mm以上 |
歯茎の炎症が広がると歯周ポケットが深くなって歯周炎になり、その歯周炎のなかでも症状が深刻化したものが歯槽膿漏です。
初期段階ではほとんど自覚症状なく進行していきますが、放置すると歯が抜け落ちることもあるため注意しなければいけません。
歯槽膿漏になる原因
歯槽膿漏の原因は口腔内に700種類以上ある口腔常在菌にあるとされており、さらに菌の塊である歯垢のわずか1mgの中には1億個もの菌がいます。
普段の歯磨きが不十分だと歯垢が蓄積されてしまうため、口腔内の菌が増殖していくことにつながりかねません。
歯槽膿漏の原因菌は特に歯周ポケットで増殖しやすく、歯茎の炎症を起こして歯槽膿漏を引き起こします。
歯垢が形成されるメカニズム
歯垢がどのようにして形成されるのかというと、磨き残しなどが原因で菌が歯の表面に付着したままになって菌が巣(バイオフィルム)を作ります。
そして菌が増殖を繰り返してバイオフィルムがさらに増幅し、強固なバイオフィルムが形成され歯垢になるというわけです。
歯垢の段階であればしっかりと歯磨きをすることで落とせますが、放置していると歯石となり普段の歯磨きでは落とせなくなります。
歯槽膿漏の原因菌は細胞内部にまで侵入する
口腔内に存在する口腔常在菌のなかでも、「P.gingivalis」といった菌は歯槽膿漏と深い関係性を持っている菌です。
歯槽膿漏の原因菌は歯周ポケットで増殖して留まるだけでなく、歯茎の細胞内部にまで侵入していきます。
細胞内部で増殖した菌は強い毒素を発生させ、徐々に歯茎組織を破壊して症状が深刻になっていき最終的に歯槽膿漏になるというわけです。
歯槽膿漏の治し方は?自宅で治すことは可能?
歯周病の初期段階であれば自宅でのケアで改善していくことは可能ですが、重度の歯周病である歯槽膿漏まで症状が進行していると自宅で治すことは難しいでしょう。
これは歯槽膿漏の原因である歯垢が歯石になっていると、自力では除去できなくなってしまうことが理由の1つです。
市販の歯磨き粉やマウスウォッシュはあくまで予防目的のため、すでに歯槽膿漏になっている場合はセルフケアではなく歯医者さんに頼ることをおすすめします。
では、以下で歯槽膿漏の治し方について確認していきましょう。
歯槽膿漏の治し方①歯垢・歯石を取り除く
歯槽膿漏の治し方として「歯垢・歯石を取り除く」という方法がありますが、これは歯槽膿漏の基本的な治し方です。
まず症状の進行によって深くなった歯周ポケットの深さを測定して、歯垢・歯石を除去していきます。
歯や歯根に付着した汚れや毒素を除去することで、歯槽膿漏によって下がった歯茎の改善が期待できるでしょう。
次第に歯周ポケットが浅くなれば再発予防のための治療に切り替えていきますが、歯槽膿漏がかなり進行している場合は歯垢・歯石の除去だけでは改善が難しいです。
この場合は外科手術を行なうこともありますが、外科手術を行なうとなると身体面・費用面での負担が大きくなります。
歯槽膿漏の治し方②歯周組織再生療法を行なう
歯槽膿漏の治し方には歯垢・歯石の除去以外に「歯周組織再生療法」という方法があり、これは歯槽膿漏(歯周病)によって破壊された歯の骨を支える組織を回復する治し方です。
細胞の増殖や分化の調節を行なう「bFGF」と呼ばれるタンパク質を歯茎に注入するというもので、歯周組織再生療法の方法によっては保険適用のため治療費の負担を軽減できます。
歯槽膿漏の治し方③骨の移植
歯槽膿漏によって症状が進行して顎の骨が溶けてしまっている場合は、自分の骨や人工骨を移植するという治し方もあります。
骨が再生されることで歯茎の盛り上がりや歯が長く見えるといった見た目の問題を解決できる一方で、移植した骨が顎の骨と結合しないといったリスクもあるため医師と相談のうえしっかりとした検討が必要です。
自宅での歯槽膿漏予防にはホワイトニングカフェのホームケア
すでに歯周病になっている場合や歯槽膿漏まで進行してしまっている場合は、上記で紹介した治し方を検討する必要がありますが、予防目的であれば自宅でのケアでも十分行なえます。
自宅での歯周病・歯槽膿漏予防には、セルフホワイトニング専門店「ホワイトニングカフェ」が提供するオリジナルホームケア商品「WHITENING CAFE home」がおすすめです。
WHITENING CAFE homeのラインナップの1つである「トゥースペースト(歯磨き粉)」では、以下のような効果が期待できます。
・歯のヤニを取る
・歯垢を除去する
・歯石の沈着を防ぐ
・口内を浄化する
・口臭を防ぐ
・虫歯を防ぐ
※ブラッシングによる
歯垢除去や歯石の沈着を予防することで、歯槽膿漏などの歯周病予防につながるでしょう。
またトゥースペーストと併せて「マウストリートメント」を使用することで、配合されているコラーゲンが歯茎にハリを与えて歯茎下がりや歯肉炎・歯周炎などの歯周病を予防する効果が期待できます。
WHITENING CAFE homeについて詳しく知りたいという方は、ぜひ以下のページをご覧ください。
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歯槽膿漏の原因・治し方や自宅でのケア方法まとめ
歯槽膿漏とは歯周病のなかで最も症状が進行した状態のことで、歯周病は「歯肉炎→歯周炎→中等度歯周炎→重度歯周炎(歯槽膿漏)」と進行段階によって分けられています。
歯周病・歯槽膿漏になる原因は口腔常在菌にあるとされており、さらに磨き残しなどによって口腔内に歯垢が蓄積されると菌が増殖して歯周病リスクを高めてしまいかねません。
歯周病は歯磨きなど自宅でのケアをしっかりと行なうことで予防できますが、すでに症状が進行して歯槽膿漏になっている場合は歯医者さんなどで治療を受ける必要があります。
歯周病や歯槽膿漏になる前に自宅ケアを見直して予防したいという方は、ぜひホワイトニングカフェのオリジナルホームケア商品「WHITENING CAFE home」をご利用ください。

歯科衛生士として一般歯科に勤務したのち、
ワーキングホリデーでカナダの歯科クリニックで歯科助手も経験。
2023年9月~ホワイトニングカフェ札幌東急百貨店に勤務。