歯の磨き過ぎは良くない?オーバーブラッシングのデメリットとは
更新日:2022年06月16日/ 公開日:2022年06月16日
「ちゃんと歯を磨いているはずなのに虫歯になりやすい」
「歯を磨いている時に血が出る」
そんなお悩みの原因は、歯の磨き過ぎにあるかもしれません。
歯磨きは1日に何度も磨けば良いというものではなく、磨き過ぎはかえって歯を傷つけてしまう危険性もあるのです。
この記事では歯を磨き過ぎるとどうなるのか、オーバーブラッシングの危険性やデメリットについてご紹介します。
歯を磨き過ぎるとどうなる?デメリット3つ
虫歯や口臭など歯にまつわるお悩みは磨き残しによるものがほとんどだと言われているため、毎日の歯磨きを丁寧に行うことは虫歯や口臭対策になる等、素晴らしいことですが、磨き過ぎには注意が必要です。
ここでは歯を磨き過ぎることで起こるデメリットを3つご紹介します。
歯の磨き過ぎのデメリット|①象牙質知覚過敏になりやすくなる
私たち人間の歯は、歯の表面を覆う「エナメル質」やその内側にある「象牙質」という組織によって成り立っていますが、歯磨きをし過ぎると、歯のエナメル質が削れて象牙質がむき出しになってしまうことがあります。
象牙質がむき出しになった場合、冷たい飲み物を飲むと表面に空いている小さな穴から刺激が神経に到達し染みるような痛みを感じる「象牙質知覚過敏症」を発症する恐れがあるのです。
歯の磨き過ぎのデメリット|②歯肉にタコができる(フェスツーン)
硬い歯ブラシを使って歯を磨き過ぎると、歯肉の縁に「フェスツーン」と呼ばれるロール状の肥厚ができることがあります。
この「フェスツーン」と呼ばれるロール状の肥厚は歯ブラシの強い刺激に耐えきれず、歯茎が膨らんで腫れてしまっている状態です。
強い力で歯ブラシを歯に押し当てると、毛先が潰れてしまうばかりか歯茎を傷つけてしまう可能性もあるため注意が必要ですね。
歯の磨き過ぎのデメリット|③歯茎が下がりやすくなる(歯肉退縮)
歯の根っこを囲んでいる「歯茎」は、咀嚼の衝撃から歯を守ってくれる緩衝材のような役割を果たしています。
歯の健康を維持する上で欠かせない存在ですが、歯を磨き過ぎることで歯茎が傷つき下がってしまう「歯肉退縮」が起こる可能性があります。
歯茎が下がると歯と歯の隙間が広くなり、食べ物や歯垢が詰まりやすくなってしまうのです。
細菌が繁殖して虫歯のリスクが高まるとも言われているので、磨き過ぎにはくれぐれも注意が必要ですね。
歯の磨き過ぎはNG!正しい歯磨きの回数や時間・磨き方は?
それほど強い力でゴシゴシと擦らなくても、歯についた汚れや歯垢は綺麗に落とせるものです。
ここでは「歯磨きは1日に何回すれば良いのか」や「1回の歯磨きには何分ほど時間をかければ良いのか」について考えてみましょう。
1日の歯磨きの回数は2〜3回
1日当たりの歯磨きの回数は、2〜3回がベストだと言われています。
食後は口内細菌が繁殖しやすく歯が溶けやすい状態になるため、可能であれば食事をするごとに磨くのが良いでしょう。
昼間は仕事をしていて歯磨きができないという場合は、食後に軽くうがいをするだけでも虫歯になるリスクを防ぐことができます。
1回の歯磨きの時間は10分が目安
歯ブラシに加えて歯間ブラシを使用する場合、1回あたりの歯磨きにかける時間は10分程度が目安となります。
歯磨きは時間をかけて磨けば良いというわけではなく、短時間でも上下左右全ての歯をバランス良く磨くことが重要です。
長い時間をかけてダラダラと磨いていても、磨き残しがあるようでは「綺麗に磨けている」とは言えませんよね。
磨き残しを防ぐためにも、隅々まで綺麗に磨けるように「左下の歯から磨く」「右下の奥歯まで磨いたら裏側を磨く」などご自身で歯磨きルートを決めてみてください。
正しい歯磨きの方法を実践する
歯の磨き過ぎを防ぐためには、正しい歯磨きの方法を知り実践することが大切です。
オーバーブラッシングが癖づいている人は、正しい磨き方に慣れるまで毛先の柔らかい歯ブラシを使ってみるのも手です。
ここでは、歯科医院などで推奨されている3つの歯磨き方法をご紹介しますので、ご自身の歯の状態に合わせて実践してみてください。
スクラビング法 | 歯に対して歯ブラシを直角に当てて、横向きに小刻みに動かす最もスタンダードな磨き方。歯と歯の間に挟まった汚れを落としやすい。 |
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バス法 | 歯に対して歯ブラシを45度に当てて、歯と歯茎の間をマッサージするように磨く方法。歯垢を除去しやすく、歯並びが悪い人でも綺麗に磨くことが可能。 |
フォーンズ法 | 上下の歯を軽く噛み合わせた状態で、歯に対して歯ブラシを直角に当てて円を描くように歯ブラシを移動させながら磨く方法。力の弱い高齢者や子どもでも磨きやすい。 |
歯の磨き過ぎの予防にも!口臭が気になるときの対処法
自分の口臭が気になって、ついつい歯を磨き過ぎてしまうという人もいるでしょう。
きちんと歯を磨いているはずなのに、何故か口臭が強いと感じる場合は「虫歯」や「歯周病」を疑う必要があります。
口臭に加えて「歯がグラグラする」「歯が痛い」などの症状がある場合は、きちんと歯科治療をすることで口臭が改善されるはずです。
では、これといった症状がないのに口臭が気になる場合、歯磨きの他にできることはあるのでしょうか?
口臭対策|①デンタルフロスやマウスウォッシュを活用する
歯磨き以外の方法で口臭を予防したい方にぜひ取り入れていただきたいのが、デンタルフロスやマウスウォッシュなどのオーラルケア用品です。
デンタルフロスは、歯磨きだけでは取り除けない歯と歯の隙間に挟まった歯垢や汚れを効率的に落とせるため、毎日続けることで口臭の予防にも繋がります。
またマウスウォッシュの中には「CPC(塩化セチルピリジニウム)」「二酸化塩素」など口臭原因菌を殺菌する成分が含まれているものも多いので、口臭が気になる方はぜひ1度試してみてください。
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口臭対策|②舌磨きを取り入れる
口臭を抑えたいからと強い力で歯磨きをする方は多いのですが、実は口臭予防において大切なのは、舌のブラッシングです。
舌の表面には小さな突起が沢山あり、そこに食べカスや細菌が溜まることで口臭の原因となる「舌苔」が発生します。
舌磨き専用のブラシやガーゼを使って、優しく舌苔を取り除いていけば口臭は少しずつ改善されていくでしょう。
歯の磨き過ぎには要注意!正しい歯磨きで健康な歯を手に入れよう
お口の健康を守るために欠かせない歯磨きですが、磨き過ぎには「知覚過敏」や「フェスツーン」などさまざまなデメリットがあるため注意が必要です。
1日2回〜3回、1回10分を目安に正しい歯磨き方法を実践し、健康な歯を手に入れましょう。
口臭や虫歯が気になる方は、いつもの歯磨きにデンタルフロスやマウスウォッシュ、舌磨きをプラスしてみてくださいね。

歯科衛生士として一般歯科に勤務したのち、
ワーキングホリデーでカナダの歯科クリニックで歯科助手も経験。
2020年7月〜ホワイトニングカフェ札幌駅前店に勤務。