口臭の元!?膿栓(臭い玉)の原因と予防方法についてご紹介します
更新日:2022年02月02日/ 公開日:2022年02月02日
「普段からしっかりと歯磨きをしているのに喉奥からひどい臭いがする」といった場合、それは「膿栓」が原因かもしれません。
膿栓は、乳白色をしたチーズのような見た目をしており、潰すと非常に臭いことから「臭い玉」とも呼ばれています。
今回は、臭い玉があるとどんなことが起こるのか、また膿栓ができる原因や予防方法についてご紹介していきますので、口臭が気になる方はぜひご一読ください。
膿栓(臭い玉)があるとどんなことが起こる?
膿栓があると、主に以下のようなことが起こります。
・塊を潰すと強烈な臭いを発する
・膿栓自体が臭いため口臭がきつくなる
・喉に違和感を覚えるようになる
膿栓は、扁桃の表面にある陰窩という無数の小さな穴に蓄積されるのですが、咳やくしゃみなどをした拍子に口から膿栓が飛び出すことがあります。
膿栓の正体は、リンパ球によって退治された細菌・ウイルスの死骸や食べ物のカスが混ざったもので、非常に臭いことから「臭い玉」と呼ばれるケースが多いです。
表面は、カルシウムやミネラルといった成分によって硬くなっていますが、指などで潰すと中から強烈な臭いが発せられます。
こうした悪臭の塊が扁桃の陰窩に溜まると口臭の原因にもなるため、膿栓が溜まらないように普段から気をつけることが大切です。
口臭の原因は、膿栓以外にもさまざまなものがありますので、他の口臭の原因や予防方法が知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
膿栓(臭い玉)ができる原因とは?
膿栓は、細菌・ウイルスの死骸や食べ物のカスが混ざったものということですが、では何が原因で膿栓ができるのでしょうか?
ここからは、膿栓ができる原因について確認していきましょう。
膿栓(臭い玉)の原因①口内の細菌やウイルスと戦ったから
私たち人間は、呼吸をするたびにさまざまな細菌やウイルスを体内に取り込んでいるのですが、扁桃にあるリンパ球が細菌やウイルスを退治してくれています。
扁桃には、入り込んだ細菌やウイルスを効率よくやっつけるために陰窩(いんか)という小さな穴が無数にあり、この陰窩に細菌・ウイルスの死骸などが蓄積され、これが膿栓になるというわけです。
膿栓には腸内悪玉菌を含めて1〜2億もの細菌があるとされており、こうした細菌が強烈な臭いを発生させ、その臭さは「ドブのような臭い」と比喩されることも少なくありません。
膿栓(臭い玉)の原因②食べ物のカスが蓄積しているから
膿栓にある陰窩には、リンパ球が退治した細菌やウイルスの死骸だけでなく、食べ物のカスも蓄積されていきます。
食べ物に含まれるタンパク質が細菌によって分解されるとドブのような臭いを発生し、これは起床時などに感じる口臭と同じものです。
膿栓は、免疫を維持するためだったり普段の食事によってできるものなので、日常生活を送っていれば老若男女問わず蓄積されるものではありますが、口臭の原因になるため悩みにつながるケースもあります。
膿栓(臭い玉)を予防する方法はある?
膿栓は、基本的にどんな人にもあるものですが、口臭の原因になるため予防方法を知っておきたいところです。
中には自分で取り除こうとする方もいますが、口内はデリケートなため自分で膿栓を取り除くのはリスクがありますので、除去したい場合は然るべき病院で対処してもらいましょう。
ここでは、膿栓の除去方法ではなく予防方法についてご紹介していきますので、膿栓や口臭が気になる方は参考にしてみてください。
膿栓(臭い玉)の予防方法①食事をするときによく咀嚼する
人間の身体は、咀嚼することによって唾液が分泌される仕組みになっており、唾液には口臭や膿栓を予防する働きがあります。
日本咀嚼学会によると、一口あたりの咀嚼回数は30回程度が目安といわれていますが、食べ物によって咀嚼できる回数には限界がありますので、まずは「今よりも数回多く噛む」ことを意識するとよいでしょう。
膿栓(臭い玉)の予防方法②口内が乾燥しないように鼻呼吸する
普段から口呼吸が癖になっていると口内が乾燥して細菌が繁殖しやすくなり、膿栓や口臭の発生につながる恐れがあります。
本来、空気中に含まれている細菌やウイルスは、鼻というフィルターを通して体内に入ってきますが、口呼吸だとフィルターを介さないため扁桃の負担が増えかねません。
細菌やウイルスを直接取り込めば、当然膿栓が増えることにもなりますので、意識的に鼻呼吸を心がけるようにしましょう。
膿栓(臭い玉)の予防方法③唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促す
膿栓を予防するためには唾液の分泌がポイントになりますが、唾液腺マッサージを行うことで唾液の分泌を促進させられます。
唾液腺は、大きく分けて「顎の先端部分のすぐ裏側にあるくぼみ」「耳の前」「左右のフェイスライン」の3箇所にあるといわれており、それぞれやさしく押し込むようにマッサージすれば唾液の分泌量を増やすことが可能です。
他にも、口内を乾燥させないためにこまめに水分補給したり、喉を清潔に保つためにうがいをすることも予防につながります。
唾液が持つ役割や唾液腺マッサージについて詳しく知りたい方は、動画でも分かりやすくご紹介しておりますので、ぜひYouTubeチャンネルもチェックしてみてください!
膿栓(臭い玉)ができる原因と予防方法まとめ
膿栓は、呼吸によって外気から侵入した細菌やウイルスがリンパ球によって退治され、その死骸が扁桃の陰窩という穴に蓄積されることでできます。
また細菌やウイルスだけでなく、普段の食事で口内に残留した食べ物のカスなどと混ざり合うことで白いチーズのような塊になり、潰すと強烈な臭いを発し口臭の原因にもなる存在です。
膿栓を予防するためには、しっかりと咀嚼して唾液の分泌を促したり、口内を乾燥させないように鼻呼吸を意識したりするとよいでしょう。

歯科衛生士として一般歯科に勤務したのち、
ワーキングホリデーでカナダの歯科クリニックで歯科助手も経験。
2020年7月〜ホワイトニングカフェ札幌駅前店に勤務。